ふつうに生きるために

メンヘラのメンヘラによるメンヘラのためのライフハック

北海道無計画旅16日目

Kが、夕張の日は廃墟ネタを除いたら書くことがないとか言っていたのでそりゃ大変だと思っていたんですが、夕張市の地理や歴史、経済や政治について調べていたら丸3日くらい経っていたし、むしろ書きたいことが多すぎて廃墟に割く余地がないくらいです

とにかくこの数日ですっかり夕張おたくになったので再訪を目論んでいます

 

2018/09/18

 

美瑛を出て岩見沢を抜け、夕張にやってきました

夕張といえば何を思い浮かべますか?財政破綻夕張メロンでしょうか

 

ちなみに"夕張"と言うときのイントネーションは夕→張→じゃなくて夕↑張↓だそうです

釧網本線の車内で道民のお爺さんが言ってました

確かに大夕張とか新夕張とか言うときのイントネーションはそうだけど、夕張市とか夕張メロンって言うときもそうなんでしょうか

気になって夜しか眠れません

 

岩見沢側から山を抜けて夕張市に入ると、丁未集落という消滅集落に出るんですが、ここがいきなりすごいです

旧丁未小学校跡には昭和末期にゆうばりめろん城が建ち、夕張メロンの販売などをしていたようですが、それもこの立地かうまくいかず、紆余曲折の結果廃墟として放置
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かつて栄えた丁未集落は、熊出没の危険ということで立入が制限されています

この集落が人々の記憶から消え去るのも時間の問題でしょうか

 

この先今は亡き夕張駅あたりまで下りますが、ずっと70年代から時が止まったままのような雰囲気です

 

それもそのはず、ここ夕張は炭鉱の街として栄え、かつては人工過密と言われるほどの大きな街でした

しかし石炭は使われなくなり、やがてその役目を終えます

当時は12万人とも言われた人口は今や8000人にも満たないとのこと

 

山を切り開いて作った街だからこそ、農業への転化もできず、バブル期には観光を売りに再興を図るも失敗、観光誘致に割いた資金が仇となり財政破綻へと追い込まれました

 

こうして見下ろしてみると、北海道には珍しい、山の中の街だということがよくわかります
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炭鉱から観光へ..そう言って建てられたテーマパークは、取り壊すお金もなく、特に立入を制限されているわけでもなく、ただ放置されていました
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テーマパークに隣接する石炭博物館も営業しているのかしていないのか定かでないような様子でした
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ここ福住は、かつて道内一のマンモス小学校を抱えた地域だそうですが、今は人影すらありません

 

夕張駅付近、本町地区のあたりまで降りていくと、まばらながら人影が見られました

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ですがこれも夕張駅があったからこそ、なのかもしれません

 

職も資源も若者も少なく、住民の負担は大きく、公共サービスは低水準という夕張

街を歩いてみて、本当にひとつ判断を間違えればこのまま街ごと消えてしまうんだろうなと実感しました

 

清水沢や新夕張の駅付近まで下っていくと、人の姿も目立ち、活気が感じられました

街ごと消してしまうわけにはいかない、だからコンパクトシティ計画でなんとか立て直す

末端の集落はどんどん消滅していくのでしょう

それでも、街が消えてしまうよりはずっといいはずです

消えゆく末端の集落の姿を覚えている人間もいますから..

 

道の駅夕張メロードで買い物をして、名残惜しくも夕張を後にしました

 

今日の宿は、旧国鉄富内線富内駅跡

廃駅で駅寝?
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ではなく、駅跡の公園にある、静態保存されている列車を改装してゲストハウスとした宿に泊まります

お値段1泊500円
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道路向かいの建物に住んでいる管理者さんにお金を支払い、台帳に記入したあとは、すべてセルフサービス

そこらへんに積み上げられてる布団を勝手に敷いて勝手に寝ます

 

この日の宿泊者は我々の他にひとり

震災のボランティアに来ている方でした

ここでようやく被災地が近いことを実感する我々

公園に隣接する公衆浴場も、震災のため無料解放されていました

 

夕飯ももちろんセルフサービス

夕張で買ったお肉でお手軽焼肉にします
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今晩の宿と愛車を眺めながら

 

この日の移動
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移動距離 約220km(累計約3740km)

移動時間 約4時間半

 

列車内にある宿泊者のコメントノートを見ていたらあっという間に時間が経っていました

こういうところに好んで来る人はおもしろい人が多いですね

 

続く